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「蒼穹の昴」シリーズ:第五部 天子蒙塵

「蒼穹の昴」シリーズ 第五部 天子蒙塵

そして紫禁城から皇帝が消えた。
紫禁城を追われた皇帝と、張作霖の力を継ぐ者。
二人の天子は塵をかぶって逃げ惑う。
 清朝最後の皇帝であった宣統帝溥儀(プーイー)は、革命によって玉座を追われ、ついに紫禁城からも退去させられる。亡命を望むも各国から拒否され、日本の庇護を受けて天津から新京へ。満洲国執政となった溥儀は、さらに王朝再興を夢見るが、協力者は多くはなく、深い孤独に沈み込む。
 一方、強大な東北軍の権限を父から受け継いだ張学良(チヤン シユエリヤン)は、満洲への日本の侵攻に抗わず、欧州歴訪の旅に出て、「不抵抗将軍」のそしりを受ける。
 「日中戦争」前夜、日本と中国の思惑が複雑に絡み合うなか、満洲に生きる道を見いだそうとする少年たちも現れ、時代の波はさらなる激動の刻へ向けて続いていく。

おもな舞台

  • 北京
  • 天津
  • 新京
  • 上海
  • イギリス

主要人物紹介

張学良チャン シュエリヤン
満洲事変で国を追われた満洲政権の長。
宣統帝溥儀プーイー
第十二代皇帝。
婉容ワンロン
溥儀の正室。
文繡ウェンシウ
溥儀の側室。
馬占山マー チャンシャン
張作霖の元側近
袁金鎧ユアン チンカイ
満洲国参議
永田鉄山ながた てつざん
陸軍少将
吉永将よしなが まさる
陸軍大学教官
木築正太きづき しょうた
満洲へ渡った少年
田宮修たみや おさむ
満洲へ渡った少年

時代背景

物語と中国の出来事 日本の出来事
1929年 溥儀、天津市内で転居
1930年 昭和恐慌
1931年 満洲事変
1932年 溥儀、長春へ移り満洲国執政に就任
国際連盟調査団、満洲国へ
1933年 張学良、欧州へ 国際連盟脱退
1934年 張学良、帰国
溥儀、満州国皇帝に即位

人物相関図

人物相関図

人物相関図

人物相関図

人物相関図

人物相関図

人物相関図

書籍詳細

天子蒙塵 (1)【講談社文庫】

さまよう溥儀。
紫禁城を追われた最後の皇帝(ラストエンペラー)は、日本の庇護下に。
混沌の中国で天命を、龍玉を抱く者は誰か。

張作霖爆殺から五年。満洲国を建国した日本に故郷を奪われ、張学良は大東北軍をも手離してイタリアへと向かった。大清の最後の皇帝(ラストエンペラー)となった溥儀は紫禁城を追われ、日本の庇護のもと天津租界へ。その激動のさなかに史上はじめて皇帝と離婚をした側妃がいた。国民的ベストセラー「蒼穹の昴」シリーズ第五部開幕!

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天子蒙塵 (1)

天子蒙塵 (2)【講談社文庫】

あらがう馬占山。
満洲事変勃発。たった一人の戦いが始まった。
日本、満洲国を建国。
張作霖の馬賊たちが選んだそれぞれの道は。

満洲に新国家を建設しようとする日本。溥儀はふたたび皇帝となる日を夢見て天津を脱出する。東北では日本軍を相手に、ただ一人、馬占山が抗戦を続けていた。帰順を促されても応じない馬占山の前に現れたのは、かつて張作霖のもとで共に戦った張景恵だった。天命を、龍玉を抱く者は誰なのか。緊迫の第二巻。

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天子蒙塵 (2)

天子蒙塵 (3)【講談社文庫】

張学良の帰還
満洲国建国。祖国を失った将軍の決意とは。
夢を抱いた日本人が満洲へと海を渡り始め――。

政争に敗れ欧州に渡った張学良。亡命なのか帰国するのか、世界が注目する中、馬占山が、吉田茂が張学良の前に現れる。一方、満洲国の執政として、皇帝に即位する日を待ち望む溥儀と婉容の心のよりどころは、「魔法使い」甘粕正彦と、清朝の老臣、梁文秀だった。龍玉なき満洲の地で、夢を摑む者は誰なのか。

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天子蒙塵 第三巻

天子蒙塵 (4)【講談社文庫】

ふたたび玉座へ
ラストエンペラー・溥儀は満洲国皇帝に。
日中史の最大の転換点を描き切る、奇蹟の小説!

日本軍による張作霖爆殺で、自らの足を失った吉永将は、関東軍への強い不信を募らせていた。満洲国建国の真の目的とは何なのか。新京では人々のあらゆる思惑を呑み込み、溥儀の皇帝即位の大礼の準備が進んでいた。その裏に隠された悲劇。その時、春児は。歴史ロマン「蒼穹の昴」シリーズ第五部、堂々完結。

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天子蒙塵 第四巻

日本人も中国人も逃れられない…日中戦争の原因にもなった「幻影」の正体 浅田次郎氏・菊池秀明氏 対談