2026年、京都で大暴動が起きる。京都暴動(キョート・ライオット)──人種国籍を超えて目の前の他人を襲う悪夢。原因はウイルス、化学物質、テロでもなく、一頭のチンパンジーだった。未知の災厄に立ち向かう霊長類研究者・鈴木望が見た真実とは……。吉川英治文学新人賞・大藪春彦賞、ダブル受賞の超弩級エンタメ小説!
購入はこちら『QJKJQ』で第62回(2016年度)江戸川乱歩賞を受賞した、佐藤究の第2作『Ank: a mirroring ape』。近未来の2026年10月26日に発生し、数万単位の死傷者を出した「京都暴動」はなぜ起きたのか?事件の謎が人類最大の謎と直結し、まさかの「解決」までもが描かれる。刊行直後から話題沸騰となった本作が去る3月、第39回吉川英治文学新人賞を受賞した。第20回大藪春彦賞に続き、二冠達成となる。選考委員の中でもっとも熱い声援を送った人物が、恩田陸だ。「この著者ならではの小説の色気がもう確立されていて、これからも『何かやってくれる』と思わせてくれる」と評価した。初対談となったエンタメ界の先輩と後輩、二人の意外な共鳴、共通点とは?
(小説現代 2018年5月号掲載)
『メガロマニア』と共鳴する
歴史の不連続性への興味
小説の中に笑いがあることは
小説家に自己客観性がある証拠
暴動シーンの裏にあった
前代未聞(⁉)の創作秘話
何も心配はしていません
早く次の作品が読みたい!
(小説現代 2018年5月号掲載)
1964年宮城県生まれ。第3回日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』で1992年にデビュー。2005年『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞と第2回本屋大賞、2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門賞を受賞。2017年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木賞および第14回本屋大賞受賞。近著に「七月に流れる花」『八月は冷たい城』『失われた地図』『錆びた太陽』、絵本に『おともだち できた?』などがある。
1977年福岡県生まれ。福岡大学付属大濠高等学校卒業。2004年に佐藤憲胤名義で書いた『サージウスの死神』が第47回群像新人文学賞優秀作となりデビュー。2016年『QJKJQ』で第62回江戸川乱歩賞を受賞。2018年『Ank: a mirroring ape』で第20回大藪春彦賞、第39回吉川英治文学新人賞を受賞。