□2015年6月号目次
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湊かなえの最新作『リバース』は、まごうことなき本格ミステリーであり、男の友情をテーマにした青春&成長小説だ。著者はこの一作に、「原点回帰」の一語を当てた。イヤミスの女王という看板を得たデビュー作『告白』から、前作『絶唱』まで。約七年の道のりを振り返りながら、『リバース』で試みた新たな挑戦の意味を語った。
──『告白』の単行本が刊行されたのは二〇〇八年八月、もう七年も前ですが、今なお衝撃と興奮が渦巻いているように思います。第二九回(二〇〇七年度)小説推理新人賞受賞作「聖職者」を冒頭に据え、以降の短編を書き継いで連作化された一冊でしたが、章が進むたびにダークさがぐんぐん増していく。ここまで書いていいんだ、という衝撃があったんですよ。まず最初にお伺いしたいのは……なぜここまで書いてしまえたんでしょうか?
小説のすごいところというか素晴らしいところは、現実では早々にブレーキをかけなきゃいけない出来事でも、小説の中ではブレーキをかけなくていいことだと思うんです。自分が見たいなあ知りたいなあという世界を、とことん突き詰めることができる。突き詰めて、突き止める。「行けるところまで行ってやるぞ!」という思いで書いたのが『告白』だったんです。
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▲ページトップへドラマ「探偵の探偵」は、美しすぎる女バディが活躍するハードサスペンス。
北川景子が初探偵役で本格アクションに初挑戦!
川口春奈はハードサスペンスに華を添える“相棒役”。
「万能鑑定士Q」シリーズや「千里眼」シリーズで累計1000万部以上の売上を誇る松岡圭祐が、昨年11月にスタートしたばかりの最新シリーズ『探偵の探偵』(講談社文庫)が早くもドラマ化。「探偵を追う探偵」という異色の設定ながら、職業としての“探偵業”を徹底的な取材に基づくリアリティーで描写し、圧倒的なスピード感とスケールで読む者の心をとりこにする傑作サスペンスだ。
主演の北川景子演じる紗崎玲奈(ささきれな)は、妹の死にまつわる残酷な過去をきっかけに中堅調査会社スマ・リサーチ社を訪れ、同社が経営する探偵学校での2年間にわたる訓練を経て、2013年4月に同社に入社。以降、新設された悪徳探偵業者を調査・追及する“対探偵課”において、たったひとりの調査員として悪探偵に対峙してきた孤独な女探偵だ。
一方の、川口春奈演じる峰森琴葉(みねもりことは)は、就職活動に失敗して「どこかに就職しなきゃ」という軽い気持ちから、求人広告で見つけたスマ・リサーチ社に入社。探偵業に対して初めは「知的な仕事」というイメージを持っていたが、対探偵課に配属され玲奈と行動をともにするうちに、「探偵業は最低のブラック企業」だと思うように。勉強熱心ではあり、探偵の仕事についての飲み込みも悪くない。
玲奈と琴葉は会社の近くにある社員寮で同居することになる。玲奈と琴葉は姉妹のような関係になりたいとも感じているが、玲奈の心の奥にある闇の正体をつかみかね、「玲奈の力になりたい」という思いと、「これ以上この業界にいていいのか」という思いが混在する女性だ。
小説もドラマ開始月に第Ⅳ巻が刊行。玲奈と琴葉の本当の姉妹の関係を超えた壮絶な人間ドラマが展開される。刊行は7月15日、乞うご期待!
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