世界遺産・熊野古道の名所、牛馬童子の頭部が斬り落とされ、行方不明になる事件が発生。ほどなく、地元市役所の職員・鈴木が大阪天満で殺害される。
療養中の軽井沢のセンセに熊野への代参を頼まれた浅見光彦は、地元紙記者の鳥羽と共に、信仰の道が繋ぐ壮大な謎を追う。著者の遺志宿るシリーズ最後の傑作!
殺された鈴木の祖父で、名家の当主義麿が綴ったノートを託された浅見は、事件の核心に迫る記述に引き込まれていく。戦時中の阿武山古墳盗掘疑惑、考古学者同士の対立、新たな殺人――。さらなる悲劇を招いたのは、「鎌足の秘宝」なのか? 内田康夫の筆を継ぐ新人が、誰も予想しなかった結末に読者を誘う!
内田康夫氏の未完小説『孤道』を引き継ぎ、完結させる長編小説を一般より募集、刊行するプロジェクト。