講談社文庫

『夜の歌』なかにし礼  なかにし礼の人生と音楽が、小説の形で融合! 心臓発作で入院した私は「覚醒」し、過去にタイムスリップして我が人生を俯瞰する。追体験は幼年期の満洲から始まり、作詩家としての成功、実兄との確執などを経て最高塔へ!

『夜の歌』なかにし礼  なかにし礼の人生と音楽が、小説の形で融合! 心臓発作で入院した私は「覚醒」し、過去にタイムスリップして我が人生を俯瞰する。追体験は幼年期の満洲から始まり、作詩家としての成功、実兄との確執などを経て最高塔へ!

上巻
    1. 『夜の歌』(上)なかにし礼
    2. あらすじ

       私が初めてゴーストと出会ったのは昭和40年11月15日の深夜、心臓発作で入院した日のことだった。ゴーストはベッドに横たわる私に「吐息の交換」とやらを迫り、防毒マスクを着けさせた。そして、「最高塔に登り黄金の酒を飲んで、詩人としての至福のヴィジョンを手に入れる」ことを強いてきた。目覚めるとゴーストは消え、私は満洲の避難列車の中にいた。まるでタイムトラベルのように、少年時代の追体験が始まっていた……。

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下巻
    1. 『夜の歌』(下)なかにし礼
    2. あらすじ

       ゴーストという不思議な存在に導かれ、私は自分の過去を行き来するようになった。満洲での命がけの逃避行、朝鮮半島における飢餓にみちた避難民生活、屈辱の引き揚げ生活、ボロアパートでの青春時代や、ヒット曲を連発した華々しい日々などを追体験するのだった。だが、最高塔に登りつめるには、逃避行に絡む母の不貞、私の成功を根底から揺るがす兄との確執といった耐え難い苦難をも、再び乗り越えなければならなかった……。

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なかにし礼氏コメント

なかにし礼氏コメント

少年期の体験は無限旋律となって
私の人生を支配した。
『夜の歌』は死神の手から逃れようと
もがきつつ見た白昼夢の物語である。
私は有翼の友ゴーストに導かれ、
過去と現在を往還し
夢と現実の曖昧さの闇に遊びながら
永遠の命を得ようとする。
いや、得たかもしれない。

なかにし礼氏サイン
  • なかにし礼氏写真
  • Profile
    なかにし礼(なかにし・れい)

     1938年生まれ、中国・牡丹江市出身。1964年に菅原洋一に提供した「知りたくないの」のヒットを機に作詩家として活動を開始。数々の名曲を手掛け、日本レコード大賞ほか多くの音楽賞を受賞する。作家としても2000年に『長崎ぶらぶら節』で直木賞を受賞。2012年に食道がんが見つかり、闘病生活を描いた『生きる力 ―心でがんに克つ―』で陽子線治療を世に知らしめた。著書に『天皇と日本国憲法』『平和の申し子たちへ 泣きながら抵抗を始めよう』『生きるということ』『闘う力 再発がんに克つ』『芸能の不思議な力』『がんに生きる』『わが人生に悔いなし』など。

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