講談社文庫

三冠達成の話題作『宝島』文庫化記念・沖縄県限定CM 三冠達成の話題作『宝島』文庫化記念・沖縄県限定CM

特別書下ろしエッセイ 『宝島』文庫刊行にあたって 真藤順丈 特別書下ろしエッセイ 『宝島』文庫刊行にあたって 真藤順丈

 刊行される文庫版は、この閉塞した社会の中で自分が存在する価値を見出したい、何かをやらかしたいと願っているあなたにこそ読んでほしい。そこにある現実の壁は不動ではないし、あなたは自分で決めつけるほど無力ではない。沖縄のもっとも熱い時代の物語が、皆の奥深くで密かに身を縮こまらせている宝を呼びさましてくれることを信じてやまない。

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真藤順丈

プロフィール

真藤順丈(しんどう・じゅんじょう)

1977年東京都生まれ。2008年『地図男』で、第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞しデビュー。同年『庵堂三兄弟の聖職』で第15回日本ホラー小説大賞、『東京ヴァンパイア・ファイナンス』で第15回電撃小説大賞銀賞、『RANK』で第3回ポプラ社小説大賞特別賞をそれぞれ受賞。2018年に刊行した『宝島』で第9回山田風太郎賞、第160回直木三十五賞、第5回沖縄書店大賞を受賞。著書にはほかに『畦と銃』『墓頭』『しるしなきもの』『黄昏旅団』『夜の淵をひと廻り』『われらの世紀』などがある。

写真/森 清

書店員さんからの応援コメント 書店員さんからの応援コメント

米軍施政下の時代に翻弄されながら、立ち向かい、熱く生き抜いた沖縄の若者たちを描く超大作!そして現代に続く基地問題を知る必読の書!

ジュンク堂書店那覇店 森本浩平さん

占領下、実際に起きた戦闘機小学校墜落、米軍車両死亡交通事故無罪判決。県民の怒りが爆発したコザ暴動。主人公たちの生き方を通して沖縄の痛みが理解できる作品です。

球陽堂書房メインプレイス店 新里哲彦さん

叫びだしたくなるほど猛烈な歓喜と感謝があふれ出して止まらなくなった――

ときわ書房本店 宇田川拓也さん

※コメントは2018年単行本刊行時のものです。
『宝島』(上) 真藤順丈

『宝島』(上)

奪われた故郷を取り戻すため、
3人の幼馴染たちが米軍統治下の沖縄を駆け抜ける!

米軍基地を襲撃した夜、故郷(シマ)いちばんの英雄が消えた。英雄の帰還を待ち望みながら沖縄(ふるさと)を取り戻すため立ち上がる、グスク、ヤマコ、レイ。長じて警官となり、教師となり、テロリストとなった幼馴染たちは、米軍統治下の時代のうねりに抗い、したたかに生き抜こうとする。

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『宝島』(下) 真藤順丈

『宝島』(下)

警官となり、教師となり、テロリストとなった幼馴染たちに、
英雄が命を懸けた「秘密」が明かされる――

英雄が消えた夜。彼が手にしていたという「予定にない戦果」とは何か。
故郷と基地。沖縄(ウチナー)とアメリカ。現在と過去。
こちら側とあちら側。境界線を越え、本土復帰に向けた大きな流れに翻弄されつつもひたすらに走り続けた幼馴染たちがようやくたどり着いた、英雄が命を懸けた「秘密」とは。

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担当編集者よりひとこと 担当編集者よりひとこと

初めての沖縄で、道の左右がグレーに塗りつぶされたカーナビの画面に受けた衝撃を今も覚えています。そこに見えているのに地図に載らない「基地」。圧倒的熱量に引っ張られ読み切ってしまう一級のエンターテイメント作品でありながら、沖縄が今も抱える問題の根を知ることもできる。本当に本当に読んでほしい作品です。

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