講談社文庫 > 『釜石の夢 被災地でワールドカップを』
ラグビーワールドカップ日本代表・大野均×ラグビージャーナリスト・大友信彦
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『釜石の夢 被災地でワールドカップを』を刊行した講談社文庫出版部の主催により、『釜石の夢』著者のトップラグビージャーナリスト大友信彦氏とワールドカップ出場選手・大野均氏をお迎えして、緊急トークライブを開催いたしました。その模様をお伝えします。選手しか知らない秘話、震災復興への陰ながらの努力、そしてラグビーの厳しさと喜びを感じることができるエキサイトトークです!
〔主催:講談社文庫、共催:東邦出版・NPO法人スクラム釜石〕
2015年11月4日(水)秋葉原書泉ブックタワー
■イベント参加費は経費をのぞき全て東北復興支援チャリティ義援金 (寄付先スクラム釜石およびSAKURA基金)に寄付されました。
ワールドカップがターゲット

大友 7月から8月に行われたワールドカップの前哨戦、PNC(パシフィックネーションズカップ)では、ジャパンはなかなか勝てませんでした。その間ファンの皆さんのなかには不安な人もいたかと思うのですけれども、チームとして不安はなかったですか。

大野 1勝3敗という結果(カナダに勝利、トンガ、アメリカ、フィジーに敗退)ではあったのですが、負けた試合は全部僅差でした。コンディションも100パーセントで臨んだ試合だったわけではないし、メンバーも流動的だった。それでも接戦でレベルの高い対戦相手と試合ができたことは評価できると自分では思っていました。

大友 ワールドカップではコンディション万全で臨めるように、メニューはきちんとコントロールされていたのですか。

大野 はい。試合に向けてのスケジューリングはしっかりされていました。


試合中勝てると思ったか?

大友 今までいろいろなチームと対戦してきて、当たりが激しいチームがいろいろあったと思うのですが、南アフリカはそれよりもっと強かったのか、それとも意外とそうでもなかった、どちらですか。なにしろ史上初めて対戦するわけですから。

大野 ジャパンはこの4年間でオールブラックス、マオリ・オールブラックス、ウェールズ、スコットランドと世界のトップレベルのチームと対戦してきました。南アフリカは確かに強くて速かったですけれども想定内のものでした。

大友 南アフリカ戦を戦っている最中は、勝てるという感覚がありましたか。それとも勝てるか勝てないか考えないで、がむしゃらにやっている感じですか。

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大友信彦氏はワールドカップ直前に、『釜石の夢 被災地でワールドカップを』(講談社文庫)、『エディー・ジョーンズの日本ラグビー改造戦記 ジャパン進化へのハードワーク』(東邦出版)、という2冊の本を出版しています。五郎丸歩『不動の魂 桜の15番 ラグビーと歩む』も大友氏の構成で、今のラグビー状況を一番的確にかつエンタテインメント精神を忘れずに綴る第一人者です。ワールドカップは日本戦はもちろんのこと開幕戦から決勝戦まで現地取材。大友氏は被災地・気仙沼出身です。

大野均選手は、ラグビーワールドカップ2019大会において、強豪南アを撃破、予選プール3勝を成し遂げた立役者の一人です。チーム最年長ながら、鋭いアタックデフェンスでフォワードの核を形成しました。歴代最高cap数(日本代表ゲーム出場回数)の保持者です。大野選手は福島県郡山市の出身です。
[写真:©Nobuhiko Otomo ©JRFU]

共催の「スクラム釜石」は被災地復興が目的の非営利団体です。

大友信彦
『釜石の夢 被災地でワールドカップを』
被災地が夢を見ることは許されないのか? ラグビーの町・釜石は復興か、招致かで揺れる。伝説のV7戦士が、被災地では実現不可能と思われたW杯招致に向けて立ち上がった。市民と協力して不可能に挑戦する。東北出身のラガーマンたちの復興への尽力も描いた書下ろしノンフィクション。

定価:本体650円(税別)
>>講談社BOOK倶楽部