『南部芸能事務所 season3 春の嵐』畑野智美

弱小お笑いプロダクション「南部芸能事務所」のひたむきな人々を描くシリーズ第3弾!

講談社文庫

「これは客席から舞台の上の芸人に宛てて書かれたラブレターだ」ラリー遠田(お笑い評論家)

著者メッセージ

20代の後半はずっと「小説家になりたい」とだけ考えて、日々生活をしていた。アルバイトをして、新人賞に投稿する小説を書き、本を読む。その繰り返しで、友人とは連絡を取らなくなった。遊んでいる時間がなかったというのもあるが、いい年して夢を追っていることを恥ずかしく感じ、批判される気がしていた。「小説家になれるはずがない」とも思っていた。諦めた時、かっこ悪く思われない言い訳を探した。新人賞をいただき、小説家になったのは31歳の時だ。

久しぶりに会った友人は「すごく心配だった」と話し、本が出たことを喜んでくれた。かっこ悪く思われたくないと考えていた自分のかっこ悪さに気づかされた。

夢を追うことは、素晴らしいことです。苦しいことです。そして、夢を諦めることは惨めなことではありません。『南部芸能事務所』が誰かの背中を押す一冊になることを願っています。

畑野智美 はたの・ともみ1979年東京都生まれ。2010年、『国道沿いのファミレス』で第23回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。『海の見える街』は吉川英治文学新人賞候補になり、同じく候補になった『南部芸能事務所』は全5部作。第4弾『オーディション』に続く第5弾『コンビ』は6月8日に刊行予定。他著に『夏のバスプール』、『運転、見合わせ中』、『ふたつの星とタイムマシン』、『感情8号線』、『罪のあとさき』、『タイムマシンでは、行けない明日』、『家と庭』などがある。
登場人物紹介
登場人物紹介
    南部芸能事務所の人々
  • ナカノシマ
    1. 中嶋
    2. 野島
    3. 中野

    メリーランドの先輩。コントを主にやっている。中野と新城は仲がいい。

  • メリーランド
    1. 溝口
    2. 新城

    同じ大学に通っている。新城が誘い、コンビを組む。

  • スパイラル
    1. 川崎
    2. 長沼

    お笑いブームの頃に人気があったが、解散。

    1. 南部社長

    若い頃は芸人を目指していた。

    1. 溝口・父(故人)

    漫談家。南部社長の元相方。

    1. 津田あおい

    ものまね芸人。アイドル並みにかわいい。

    1. 鹿島

    事務のアルバイト。メリーランドの二人と同じ大学に通っている。溝口に片想いしてふられた。

  • インターバル
    1. 榎戸
    2. 佐倉

    業界最大手の事務所に所属。メリーランドと同期でライバル。

    1. 橋本

    新城の親友。津田の彼氏。

    1. 美沙

    新城の彼女。

書店員さんからの反響続々
  • 青年、女子高生から壮年晩年、どの視線からも地に足ついた感覚、リアルで瑞々しい。人物の一人一人にぐっと引き込まれました。職業・性別・立場は違えど、悩み・不安の感覚が共感するところが多かったです。もっとハタノ作品読みたくなりました。SHIBUYA TSUTAYA 内山はるか様
  • これは最高です! 第1章は「これはよくある成長物語だな」と思わせられましたが、その後の構成と展開は予想をぶっ飛ばすような迫力に大満足。なんとか店で大応援していきたいです! MARUZEN&ジュンク堂 梅田店 中村優子様
  • 1話目の「コンビ」から、もうハタノマジックに魅せられましたー。めっちゃ好きです!!  主人公として取り上げられる人たちが様々で、どんな人たちもそれぞれの葛藤と向き合い、生きている。その姿にすごく元気をもらえました。 ブックファースト野田アプラ店 岸田安見様
  • 自分の夢を追う、とか格好いい。でも、将来や学校や家族や、そして自分に自信が持てなくてふらふらしてしまう。それぞれひとりでは迷い、折れてしまいそうだけど、事務所が、先輩後輩が、そして相方がいたからこそ立っていられる。そのカッコよさ、というかカッコ悪さ…、前に進もうとあがいている姿がなんだかじーんと胸に残りました。ひとりじゃないからこそめんどくさいし、進まないし、イライラするけど、ひとりじゃないからこそ誰かを支えられる。そんなことを感じました。 紀伊國屋書店 横浜みなとみらい店 安田有希様

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