出雲地方固有の文化や風土を朝廷に報告した公式文書である『出雲国風土記』は、数ある「風土記」の中で唯一の(ほぼ)完本として残っているといわれています。
ところがこの『出雲国風土記』には、一大スペクタクルであったはずの、素戔嗚尊の八岐大蛇退治の話や、大国主命の天照大神への国譲りの伝承が載っていません。日本史上でも特筆されるべき出来事が、どうして記載されていないのか?
いや、それどころか、実はもっと大きな歴史的事実が書き記されていないのでは……?
そこで、このシリーズ前半では再び「出雲」を追います。
以前に「QED」や「カンナ」などでも追いかけましたが、今回、新たな発見がありました。ぼく自身も含め、まだ誰も言及していなかった事柄(歴史)だったので、改めてしつこく追求することにしました(笑)
今までの常識とは全く違う「出雲」にご興味がおありの方は、主人公たちと共に隠された歴史の旅にお出かけいただければ幸いです。

PROFILE
高田崇史(たかだ・たかふみ)
昭和33年東京都生まれ。明治薬科大学卒業。『QED 百人一首の呪』で、第9回メフィスト賞を受賞し、デビュー。歴史ミステリを精力的に書きつづけている。近著は『源平の怨霊 小余綾(こゆるぎ)俊輔の最終講義』『QED 憂曇華の時』『古事記異聞 京の怨霊、元出雲』など。
昭和33年東京都生まれ。明治薬科大学卒業。
『QED 百人一首の呪』で、第9回メフィスト賞を受賞し、デビュー。歴史ミステリを精力的に書きつづけている。近著は『源平の怨霊 小余綾(こゆるぎ)俊輔の最終講義』『QED 憂曇華の時』『古事記異聞 京の怨霊、元出雲』など。