『居酒屋ふじ』栗山圭介

ドラマ化! 永山絢斗×大森南朋 W主演!!

テレビ東京系 7月8日(土)土曜ドラマ24 深夜0時20分スタート

東京・中目黒に実在するお店「居酒屋ふじ」。昭和が息づく小さな居酒屋に集う人々の物語。

栗山圭介インタビュー「名刺に〝作家〟と入れるのは5冊書いてからだ、と思っています」

テレビドラマ化も決定した『居酒屋ふじ』の著者栗山圭介さんは、その経歴もユニーク。実在する居酒屋の〝伝説のおやじ〟を描いたデビュー作、自身が卒業した国士舘大学をテーマにした2作目、今月刊行の3作目『フリーランスぶるーす』も、これまでの自身の経験を元に書き上げた。遅咲きのデビューを果たした栗山さんの魅力はその作品もさることながら、驚きのトーク力にもある。栗山圭介、徹底解剖。
  • ── 栗山圭介さんはこれまでに『居酒屋ふじ』『国士舘物語』、そして今月の新刊『フリーランスぶるーす』と、いずれも〝泣いて、笑って、最後には元気がもらえる〟、そんなエンターテインメント小説を発表してこられました。

  • 栗山 あ、ありがとうございます。なんか照れちゃいますね、へへへ。

  • ── 個々の作品についてのお話は追って伺いたいと思いますが、そんな作品を生みだした栗山さんがどんな本を読んでこられたのか、愛読書や読書遍歴に興味があるのですが。

  • 栗山 ……いや、困りましたねぇ、本って読まないんですよ、僕。今までに何冊読んだかなぁ。う~ん……4冊。

  • ── へ?

  • 栗山 だから4冊。知り合いの作家に彼が書いた本を読めって無理やり読まされたりしたものばかりだから、自発的に読んだ本ってないんじゃないかなあ。だから僕があと2冊小説書いたら、読んだ本より書いた本の数の方が上回るの。これってスゴくない? ゴルフにエイジシュートってあるじゃないですか。自分の年齢より少ないスコアでラウンドするやつ。あれみたくないですか? ぜんぜん違う?

  • ── それは意外です。ストーリーテリングが巧みなので、きっと読書家なのだと思っていました。

  • 栗山 本は読んでこなかったけど、おしゃべりは好きですよ。ってこれも関係ないか。でも、ヘンレキっていって思い浮かぶもの……子どものころからずっと続いているものって「おしゃべり」なんですよ。子どものころから人としゃべるのが本当に好きだった。実家(岐阜県関市)は美容院なんですけど、中学生のとき、学校から帰っても奥の居間とかにいないで、店内の順番待ちのソファなんかでゴロゴロしていて。で、髪切りに来るおばちゃんなんかとずぅっとしゃべってるんです。そうしたら、ある日、そんな僕におふくろが言ったんです。「ここに来るのは顔馴染みのお客さんばかりなんだから、どうせおしゃべりするなら1日にひとり、いままで話したことのない人としゃべったら」って。この言葉が十代の僕の胸にバスッて刺さった。おふくろがどんなつもりでそんなこと言ったのかは今でもわからないし、うるさいからただ店先から追っ払いたかっただけなのかもしれないけど、〝それってすっげぇ面白そうじゃん!〟。その日以来だから、40年くらいですよね、「1日にひとり、知らない人としゃべる」というのが、僕が自分に課したマイルールであり、習慣なんです。

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  • 栗山圭介(くりやま・けいすけ)1962年、岐阜県関市生まれ。国士舘大学体育学部卒。広告制作、イベントプロデュース、フリーマガジン発行などをしながら、2015年、一念発起し2年の歳月をかけて初めての著作『居酒屋ふじ』を書き上げた。同作は2017年7月テレビドラマ化。2作目の『国士舘物語』も大いに話題となる。最新作は『フリーランスぶるーす』。
「潜入 居酒屋ふじレポート」民放連ドラ初Wキャスト!(1)「潜入 居酒屋ふじレポート」民放連ドラ初Wキャスト!(2)

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