Q. 物語の登場人物に恋をしてしまいました。私はその物語の登場人物ではないので、これが現実でいう恋じゃないということはわかってるんです! でもそのキャラクターのことを考えると、すごくドキドキするんです。世界がキラキラして見えます。気づくと顔が笑っています。ばかみたいだけどこんな気持ちははじめてです。  私は頭がおかしくなってしまったんでしょうか。でも本当に、勉強も手につかないくらいそのキャラクターのことばかり考えてしまいます。こういうのって、恋っていうんですよね……?
(10代 女性 める)

A. めるさん、キャラクターへの恋心も、立派な恋だと思います。心臓がドキドキしたり、世界がキラキラして見えたり、絶えずニヤニヤしたり、典型的な恋愛の症状が現れています。その、心身の変化をよく味わっておきましょう。繰り返しますが、それは、恋愛という名前がつけられた「症状」なのです。性欲の発芽、と置き換えてもいいでしょう。10代のあなたには、恋愛は美しく、ロマンティックなものに映っているかもしれませんが、現実の大人の恋愛は、決してきれいごとだけではすまされません。たいへん生々しいもの、こっけいなもの、痛々しくエグいものでもあります。たとえキャラクターに対しての想いであっても、そんな一面はもう垣間見えているのではないでしょうか。キャラクターへの恋のいいところは、決して成就できず、よって病気や望まない妊娠といった肉体的なトラブルが起こりえないことです。将来、肉体を伴う恋愛の渦に巻き込まれる前の予行演習だと思って、自分の心をよく観察しておいて下さい。

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