『創作の極意と掟』筒井康隆

小説界の巨人・筒井康隆が初めて明かす、目から鱗の全く新しい小説作法!

これは作家としての遺言である──。筒井康隆
作家からも大反響!
町田康

この本はこれから小説を書こうとする者に白紙に立ち向かう勇気と実際的な助言を与えてくれます。私は仕事用の机の前に座った状態で手を伸ばして届くところにこの本を置いておこうと思っています。

守り本尊って感じで。守り本尊って感じで。

本谷有希子

筒井康隆その人の小説観が浮き彫りになってくる一冊!

筆者が伝えようとしていることは、小説の書き方よりも、よっぽど作家が切実に知りたいことだ。

著者メッセージ

「創作の極意と掟 ──小説は誰にも書ける」筒井康隆

小説は誰にでも書ける。文章が下手だからこそ迫力が出る場合もある。まるきり文章になっていないような作品であってさえ前衛的な文学になり得るし、終始そのような文章で書かれた傑作さえ存在する。ほんの少しの助言で、初めて小説を書いた人の作品が傑作になることも多い。実はこれは小生が何人かの作家希望者の文章に助言してきた体験から言えることなのだ。ならばその体験を文章にして、なかなか自分の思い通りの小説が書けない初心者や新人に助言し、時には中堅やベテランにもちょっとした示唆を与えてあげることはできないだろうか、という少し驕った考えがきっかけでこのエッセイ「創作の極意と掟」は生まれた。だからこの本は理論書ではない。小生自身がそんな小説理論を書けるような文豪でもなければ小説の名人でもないのだから、あくまでエッセイなのである。

その自分のことを棚にあげて言うならば、例えばプロのベテラン作家の作品を読んでいてさえ、あっ、ここは間違えているなと思うことが多い。これはつまり校正担当者が直しにくい間違い、つまり思い違いだとか、誤った思い込みとか、誤った引用のしかたをしているとかいったことであり、こういう人は誰も注意する人がいなかった場合にしばしば別の作品でも同じ間違いをしているものだ。今までなら「またやってるな」と思って笑ってすませていたのだが、歳をとってきて誰かの面倒を見たい欲求が増すと、これはちょっとまずいのではないか、誰か教えてやった方がいいのではないかと思いはじめたのだ。小生自身の作品にだって間違いはたくさんあるのだし、だからこそそれを教えられた時のありがたさはよく知っている。この本にはほぼ六十年小説を書き続けてきた自身のそのような経験も含め、小説を書こうとする人に遺そうとするちょっとした知恵が収められている。

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著者プロフィール
  • 筒井康隆(つつい・やすたか) 1934年大阪市生まれ。同志社大学文学部美学芸術学卒業。展示装飾を専門とする会社を経て、デザインスタジオを設立する一方、1960年SF同人誌「NULL(ヌル)」を発刊し、江戸川乱歩に認められて創作活動に入る。1981年『虚人たち』で泉鏡花文学賞、1987年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞、1989年「ヨッパ谷への降下」で川端康成文学賞、1992年『朝のガスパール』で日本SF大賞、2010年菊池寛賞、2017年『モナドの領域』で毎日芸術賞を受賞。2002年に紫綬褒章を受章。主な作品に『アフリカの爆弾』『時をかける少女』『家族八景』『大いなる助走』『虚航船団』『残像に口紅を』『文学部唯野教授』『聖痕』などがある。
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