Q. 人の顔と名前を結びつけて覚えるのが苦手です。
 その日に着ていた洋服、話した事柄などは思い出せるのですが、顔と名前が一致しないんです。
 仕事柄、多数の人に会うので、名刺を頂いた方の場合はそこに話した事柄などをメモしておくのですが、名刺交換をせずに挨拶しただけの方、飲み会などで会った友だちの友だち……などと町で出くわした場合、「知っている人だ」まではわかるのですが、何さんだったかがわかりません。
 名前を思い出せないまま、声をかけられたり、声をかけざるを得ない状況になった場合、どのように(思い出せないことをさとられずに)再度お名前を聞き出せばよいでしょうか?
(30代 女性 小鳥遊)

A. 小鳥遊さん、よくわかります。パーティーなどで再会し、記憶があいまいなまま「ああ、こないだはどうもー」などと言って名前を呼びあうことなく、話を続けることは、よくあります。私は、山田さんと鈴木さんと田中さんを一つの記憶部屋に同室させてしまう癖があり、同じタイミングで出会った山田さん、鈴木さん、田中さんの区別が、何年経ってもつかなくて困っています。そういうとき、共通の知りあいが目の前にいて、「そうそう、鈴木さん」などと言ってくれればいいですが、いつもそう都合よく知人が配置されているわけではありません。
 しかし、私が小鳥遊さんに共感したように、名前が思い出せないことは誰にでもよくあることなので、堂々と、「ごめんなさい、今ちょっと脳の記憶中枢がストライキ中で、えっとお名前はなんとおっしゃるのでしたっけ」などと率直に訊いてみたら、その潔さにかえって好感を持たれる、ということもあると思います。
 ところであなたのお名前は「たかなし」とお読みするのですね。一度聞いただけで忘れない、たいへんうらやましいお名前です。

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