Q. 以前一緒に仕事をしていた人が、仕事の時に女を前面に押し出してくる人でした。
 男性を相手にすると、声のトーンを変えたり猫なで声を使ったり……。さらには頼み事をする際、その男性の手を握ったり! 女の私が頼み事をしたりするとあからさまに面倒くさそうな顔をしたり、「あたしそれよくわからないから」とかわしてくるのです。それでも仕事がバリバリ出来るなら許せるのですが、仕事は中途半端、その人の尻ぬぐいを私がさせられる始末……。もうその人と同じ仕事をすることはないのですが、今後またそういう人に出会ってしまった場合、どうすればいいかわかりません。上手くかわせれば良いのですが、すぐに顔に出てしまうので困っています。
(20代 女性 りんご)

A. りんごさん、つまりあなたは、その、女性性前面押し出し型同僚のことが、大嫌いだったのですね。今は、その人に関するエピソードのすべてがネガティブで憎いものになっていると思います。しかし、今一度それらすべてに目をつぶって、初めてその方に会った日のことを思い出してみて下さい。最初は好きでも嫌いでも、なかったはずです。なんの感情も抱けない人がなにをしようと、あまり気にならなかったのではないですか? しかし、なにか一つ気になることが目につくと、あれやこれや、次々に気になる点が見えてきてしまったことでしょう。感情は、数珠繋ぎです。一つ嫌いになってしまうと、そこから先は、たとえこれまでと同じ行為をしていたとしても、すべてが嫌いな要素になってしまうのです。好きな人からのタッチはうれしいけれど、嫌いな人からのタッチはすべてセクハラになるように。
 そんなふうに、一緒に仕事をしなければいけない人を次々に嫌いな人に育てていっては、身も心も疲れ切り、全く有益ではありません。そうならないためのコツは、なにごとも悪く思わないこと、です。男性に女性性全開で迫っている姿を見たときは、一生懸命なのね、と目を細め、中途半端な仕事ぶりが気になったときは、仕事に向いていないのね、かわいそうに、と同情し、手伝ってほしいものをかわされたときは、気持ちがこちらにないのね、淋しいけれど仕方がないわ、とあきらめましょう。

シスリー
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